こよなく滝を愛する友人に誘われて、支笏湖西畔近くの「美笛の滝」と、そのつい
でに大滝村にある「三階の滝」をドライブで見物に行く。
支笏湖畔から南へ廻りまず「モーラップ」キャンプ場に立ち寄る。昔、子供の頃
に一度来たことがあったが、当時は何もないきれいな砂浜の沖に恵庭岳が雄大
に眺められた。現在は、ボート遊びのできる施設があって、付属の桟橋まで備わ
っている。湖岸には、何軒かのレストハウスがあり、ビジターセンターも出来てい
て、かなり観光地化している。
美笛の語はアイヌ語の「ビプイ」(小石原にある)に由来するという。滝への道
は、国道276号線(453号線併用区間)を支笏湖西岸「美笛」から大滝村方面
へ向かう途中、美笛峠にかかる上り道の手前から右手に折れ、旧千歳鉱山の
あった道へ進む。旧千歳鉱山は昭和11年から昭和61年まで稼行され、道内
では鴻之舞に次ぐ金山であった。最盛期には5000人が鉱山街に住み、鉱山
から支笏湖畔までガソリンカーも走っていた。
旧鉱山の廃坑口近くの空き地に車を止め、美笛川(支笏湖が出来る前は当然
現在の千歳川の上流部であったろう)の支流の一つ「ソウオン美笛川」に沿って
右岸を遡り、滝への道のそこかしこでトリカブトやヤマアジサイの青い花が咲き
乱れる中、約15分ほどで先行谷の奥にある「美笛の滝」(昔は「弁天の滝」と呼
ばれていた)下に着く。
この滝を見るのは初めてだが、50mの高みから垂直に落ちる白龍は道内の
名瀑の一つと云っても過言ではない。
モーラップから見る恵庭岳
美笛の滝
エゾトリカブト
ヤマアジサイ
美笛の滝周辺