午後からは雨になるという天気予報が出ている中、雨具を持ってウォーキングに
出かける。今回のコースは、円山公園からバスに乗って磐渓で下車、磐渓スキー
場の麓から道道82号西野真駒内清田線道路を北西へ歩き、福井から通称「平福
線」を経て平和地区へ出向く。ついでに「平和霊園」にある友人の墓に詣でる予定
とした。この道は、昭和40年に舗装整備されて以来、小樽方面から千歳もしくは
定山渓方面へ抜ける最短の道路として利用する車が多く、ために山間を走る道に
しては交通量が多い。
知的障害者更正施設「光の森学園」の前を過ぎると右手「磐渓川」の向こうに、
稼行中の大規模な採石場が見えてくる。おかげで小別沢地区の南にある標高
300mの山並みのこちら側は痛々しいほど削り取られて岩盤がむき出しになって
いる。砕石が土木建築用として必要な資材であることは分るが、その分自然破壊
も比例する。まさに、産業需要と自然景観の板ばさみの例である。磐渓川はこの
あたりから道道際を離れて、やがて磐渓橋の下流で左股川の本流に合流する。
橋を渡ると福井地区に入り、道道も通称「左股通」になって西野地区の中心部に
下って行くことになる。磐渓橋下流すぐの合流点は、昔から流れが滞留しがちで、
この辺りは水はけの悪い湿地帯になっていたものだ。この湿地帯は今では採石
会社とは別の会社の沈殿池らしきものに変っているが、何を沈殿させているのか、
上澄みの水の放流に問題がないのか、ちょっと気にかかる。左股川の向こう岸に
は稼行中の採石場と作業の終わった旧採石場の山肌が並んでいる。
左股通からすぐに福井地区から平和地区へ抜ける通称「平福線」が左に分岐
する。この道路は、一昨年にトンネル工事を含めて整備され周辺がきれいにな
った。分岐点の角には廃アスファルト・コンクリートを処理する工場が稼動して
いてクラッシャーの騒々しい音がしている。工場敷地の周囲を高いトタン塀で囲
っているので詳しくは覗い知れないが、塀の上からはうず高く積み上げられた
アスファルトの破片の山が見えている。採石作業の終了した背景の五天山の
南面の崖の岩石露頭と新旧の妙な対比をなしている。
沈殿池?と川向こうの磐渓側採石場
廃アスファルト処理工場を前に五天山南面の採石済みの崖