平福線道路の坂を登り始めてすぐ、廃アスファルト処理施設の裏側を通って、
「五天山公園」に入ることが出来る遊歩道がある。たまたま曇天の空からついに
小雨が落ちてきたが、平和地区に向かう途中で時間の余裕があったので、公園
に立ち寄ってみた。
昭和の初め頃、付近の開拓農民に大国主命のお告げがあり、インドの五天山
に因んで303mの山頂に祠を建て「五天山神社」と称したのがこの山名の始まり
とされている。山頂へは山の北側から上ることが出来る。五天山の南側斜面は
戦後長い間採石作業が続けられて、等高線のように階段状のテラスが何段も出
来ている。平成12年採石場跡地を札幌市が買い上げて整備を始め、今春やっと
「五天山公園」としてグランドオープンした。
西区では初めての「総合公園」で、面積約45ha、管理事務所や広い駐車場を
備えてパークゴルフ場や自然学習館、運動広場、何と食堂まであるそうだ。山側
の遊歩道から公園を見下ろすと、そのほかにも自然を模して2つの池と川筋が
造られている。もっとも福井地区の道路沿いは左股川からかなり離れた高みに
あるので、水道水を使って水辺を演出しているようだ。新規に造成された公園ら
しく、多数の人工植生はまだ若木でむしろ自然の保存林や立ち木、草花がその
ままに残されていて好ましい。
この公園の山側には展望台が2つ設けられており、第2展望台は採石斜面の
中腹横に設けられた合成木製の広いデッキになっていて、すこぶる眺めが良い。
ここからは三角山、大倉山、奥三角山、三菱山を背景に公園の全貌が見渡せる。
ただ今日のような小雨交じりの天候では、ベンチの他に屋根付きのパーゴラがあ
れば云うことないのだが...。 傘を差しながら昼食のおにぎりを齧るしかない。
遊歩道から
五天山の採石斜面
第2展望台より