北8条通の歩道橋を渡って北大構内へ西南端から入ると、農学部校舎南側のテニスコートの側、オニグルミの木の下に「桑園学寮記念碑」がある。ここは二代目桑園学寮が建っていた場所である。記念碑は大きな安山岩のゴロ岩に銘板がはめ込まれたいたって簡素なものである。
北大が新制大学として再出発して間もない昭和24年、桑園学寮は北3条西14丁目に創設されたが、昭和36年に北大構内に移設され、昭和58年には老朽化のため閉寮された。
元々は、学生の住居不足対策として北学寮、月寒学寮とともに、桑園学寮が開設されたのだが、恵迪寮が旧制大学予科の学寮であった経緯から新制大学に移行した後には教養課程の学生のみを対象したのに対し、これら3つの新学寮は主に専門課程の学生を対象とした。創設から閉寮までの50余年にわたり学部男子学生512名がこの寮でその青春を謳歌した。