石狩川橋梁からさらに右岸を上流側に遡るとやがて当別川の川口に至るが、そこまでの中間に石狩川本流が蛇行していた当時の自然の「たまり」(川跡に残った沼などの水辺)がある。たまりの北側が当別町、南側が札幌市北区に属する。石狩太美駅の南部の畑地の農業用水としてか細く流れる「トヨベリ川」の排水機場の辺りから堤防を下って石狩川に向うと、馬蹄形のたまりの半島部に出る道がある。
当別町が設置した注意標識には「公園のゴミは持ち帰るように」とあるので、町観光協会ではこの地域を明らかに公園と意識しているようだが、それにしては公園の名前が記されていない。私なら「当別太たまり公園」とでも命名して、できるだけ手付かずの荒涼とした水辺の風景を残したい。川ヤナギの木が茂る枝の合間からつるんだノブドウの白、青、紫色の混在した実が顔を覗かせている。
沼の向こう側は石狩川本流
ノブドウの実
背景に石狩川橋梁が見える