バスはやがて桂台団地の湾曲部を過ぎると、旧国道から再び現国道に出る。ここのバス停が「三里塚小学校」で、ここまでは札幌市内なのでウイズユーカードが使える。現国道に出てすぐ、北広島インター入口の標識が見えた辺りで、「大曲川」を渡る。この川が札幌市と北広島市との境界になっている。
現在は国道も整備されて道路下を川が流れていることなど意識しないが、かってここは室蘭街道の難所の一つで、「大曲」の地名の由来となったところである。かっては、大曲川が地面を削って深い谷を造っており、
切り通しの斜面を迂回しつつ川岸に出て、川を渡った後また元の道路面まで上らねばならなかった。このあたりの昔の情景は、厚別東通を北に進んで東部緑地の入口「大曲橋」に行くとよく分る。橋から川面まで恐ろしいほどの高さがある。
札幌から千歳までの室蘭街道を、戦後の一時期「弾丸道路」と仮称していたことがあった。これは、戦後進駐軍の強い要請で、昭和28年、自動車通行を前提とした室蘭街道の完全舗装化が完成し、この時に大曲の難所も強力な土木機械で平坦化され、随所で旧道の直線化工事が施されている。弾丸道路の仮称の由来には諸説あるようだ。
上:昭和25年頃の大曲、下:現在の大曲(クリックで拡大)