地下鉄東西線「東札幌駅」で下車し地上に出る。ダイエーの前の「南郷通り」を少し菊水側に戻ると、北東に広く伸びる再開発地域が見られる。ここには、元々、大正15年に開業した北海道鉄道札幌線・沼ノ端-苗穂間の鉄道線(旧国鉄千歳線の前身)があって、大正7年に開業し国鉄白石駅に乗り入れていた定山渓鉄道との接続のための「東札幌駅」があった。
昭和25年頃の東札幌周辺
時代は移って幾多の変遷の後、昭和43年には函館本線の貨物支線となり広い操車場敷地と周辺に付随する倉庫群を抱えていたが、昭和48年旧千歳線は付け替えられて副都心「新さっぽろ」を経由するようになり、東札幌駅とともに昭和61年に廃線・廃駅となった。その後、跡地は長らく国鉄清算事業団の保有地であったが、平成9年に再開発のため札幌市へ譲渡された。この頃、この場所に一時ドーム球場の建設構想が進んでいたが、結局、4年後に羊が丘に「札幌ドーム」として実現を見た。
国鉄清算事業団の保有地の頃
現在の東札幌駅周辺
現在、再開発用地の北東半分に「札幌コンベンションセンター」、「産業振興センター」、「市民情報センター」が建設され、南西半分には大型商業施設「イーアス札幌」が建っている。「市民情報センター」は、昨年、事業仕分けの札幌版で廃止となった。
旧北海道鉄道の線路跡は、最近、緑地整備され歴史を辿る散策路となっているらしい。私も、近くの「菊水上町」にある旧小沼川跡遊歩道とともに、雪が解けたら歩いてみたい。
イーアス札幌
産業振興センター
コンベンションセンター