6/13、宮の沢リサイクルプラザでは札幌ごみ処理施設の市民見学会が開催された。12時にリサイクルプラザに集合、受付後用意された貸切バスに乗り込む。参加者は総勢30名くらい。バスは西野屯田通から手稲左股通を経て、福井地区を磐渓に抜ける。磐渓から小林峠を越えて藻岩北の沢に出て五輪通、真駒内通を経て石山陸橋から市道石山西岡南線を南に進み駒岡地区に入る。もう清掃工場の紅白のペンキで塗られた煙突が間近に見えてくる。「駒岡」とは、「真駒内」と「西岡」との合成地名と言われている。
駒岡清掃工場事務所内にある工場外観模型
札幌市の清掃工場は、昭46年に発寒工場の建設に始まり、以後順次、厚別工場、篠路工場、駒岡清掃工場を設け、さらに平成14年には最新鋭の白石清掃工場が竣工し、市内で発生する家庭ごみの全量処理体制が整った。このうち、厚別工場は設備老朽化で平成17年に解体、篠路工場は新ごみルール(一部有料化)により家庭ごみの発生が減少したことから、設備改修を取りやめて昨年平成23年にごみ焼却事業を廃止した。
●駒岡清掃工場
駒岡清掃工場は、破砕工場と清掃工場(可燃ごみの焼却)から成り、今回の見学は時間の関係で後者に限られた。2階会議室で工場の概況説明、ビデオ鑑賞の後、建屋6階に上がったが、私は病後の脚力の衰えのためか足取りが重かった。この施設は家庭ごみ600t/d(焼却炉300t×2基)の処理能力を有し、焼却炉の稼動に伴って発生する高温蒸気でタービンを廻して自家発電し、余剰分を北電に売却している。また、発電後の低温廃熱で温水を作り、隣接する市の保養施設「駒岡保養センター」と近くの団地に供給しているそうだ。
回収車で搬入された家庭ごみは、トラックスケールで計量後ごみピットに投入されヒトデ型の掴み込みクレーンで焼却炉のごみ投入ホッパーにごみを投入し、3段ストーカー炉で焼却・熱回収を行い、排ガスは電気集塵機で集塵した後、大気へ放出される。清掃工場内装置の運転・監視は全て中央制御室から行われる。
ピットの上でごみを掴んだ状態のクレーン(6本爪のあるヒトデのようなグラブが特長
中央制御室
稼動中のごみ焼却炉(1000度)
蒸気タービン発電機(火力発電所のものに比べて規模は小さい)