構内中央道路
北大の旧理学部本館(現北大総合博物館)と農学部本館との間のエルムの森ローンの小径を辿ると、現在北大構内で最も古い建築物が残っている。札幌軟石造り平屋の小程の建物は、開校当時の場所(現時計台付近)から現キャンパスに移転した1902年に建てられた「旧昆虫学及び養蚕学教室」に付属の標本倉庫だった。北大の生んだ世界的昆虫学者・松村松年の業績の多くはここから世に送り出された。
昆虫標本庫
昆虫学教室とほぼ同時期の1902年に建てられた「旧中央図書館」は、現在、北海道大学出版会とサステイナビリティ学教育研究センターが入居・利用している。新旧の役割分担が同居しているところが面白い。学生時代、私も一度入ったことがある。
旧中央図書館
北大のランドマークとして長い間教職員・学生や市民に親しまれている農学部本館は1935年に建設され、翌36年北海道で陸軍特別大演習が行われた際、農学部に大本営が設置され、昭和天皇のご在所(仮御所)となった。戦争の影響もあって当初の建設構想が完成したのは、遅れて1960年とされている。
農学部本館正面