昭和33年夏、札幌と小樽で北海道の総合開発を推進する狙いで「北海道大博覧会」が開催された。札幌では中島と桑園の2ケ所が会場となった。桑園地区では、空地だった円山北町の函館本線寄りを中心とした約3万坪の用地を使い、道内の総合開発、地下資源、農林水産のほか、全国各地の物産・産業が22館のパビリオンで展示された。博覧会の終了後、その跡地を利用して翌34年に「札幌市中央卸売市場」が開場した。
昭和50年頃の周辺地図(環状通はまだ未完成で地上を琴似川が流れている)
現在の市場の水産棟、青果棟は、それぞれ、平成15年と18年に建て替え工事を完了し、22年には開設50周年記念市場祭が行われた。水産、青果各部門の卸売業者はそれぞれ2社、その下に水産物仲卸32社、青果部仲卸28社があり、北12~13条西20丁目の敷地12.3万㎡、建屋延床面積13.5㎡を倉庫とともに利用している。
水産棟
青果棟
中央卸売市場の前の「桑園発寒通」(通称「市場通」とも呼ばれる)を挟んで道路の両側には、一般消費者向けに小売店や飲食店が立ち並び、札幌の観光名所にもなっていて連日観光バスが跡を絶たない。
場外市場