東米里地区とその下流部の頻発する水害を防ぐために、昭和7年頃から豊平川の北への新水路切替工事が進められた。しかし、しだいに迫る戦争の足音とともに工事は捗らず、やっと昭和16年になって竣工した。現在の雁来大橋は、何代目なのか昭和55年に「雁来バイパス」(国道275号線)の建設に併せて整備された。
水路の切替点は現在の雁来大橋の真下で、それまでの「旧豊平川」は昔の対雁川の流路を東に流れて江別対雁で石狩川に注いでいた。現在では、旧豊平川は川面も見えぬほど一面に雑草が生茂り、川筋に沿ってヤナギの並木が続く。また、旧豊平川に沿って滝野から豊平川河川敷を経由して上野幌に続く、長いサイクリングロードが伸びているが、ここまで自転車を乗り回すライダーが少ないのか、せっかく整備された自転車休憩所の公衆トイレや木陰のベンチはいつもひっそりとして人影がない。この時期のライラックやエゾヤマツツジの花も心なしか寂しげに咲いている。
(旧豊平川)
(落合橋近辺)
(自転車休憩所)