これまで磐渓エリアには何度も足を運んでいるが、知っていても歩いたことのない場所も数多い。そのようなところの一つに通称「西高山」がある。10月に入って秋晴れの雲一つない青空に誘われて磐渓へ向かう。
どうせ行くなら何か新しい趣向がほしい、今回は磐渓までの最短距離と思われる歩行コースを計画する。自宅から北5条手稲通に出て一路西へ進む。西28丁目の地下鉄駅を過ぎたところから坂道が始まり、山の手通の入口から宮の森地区の住宅群の生活道路を南西方向にまっすぐ上って行く。宮の森1条14丁目の総合グラウンド(昔は宮ケ丘にある「円山陸上競技場」を総合グラウンドと称していて、バス通りを挟んだ宮の森地区にあるグラウンドを通称で「補助グラウンド」と呼んでいた。この入口の木陰に公衆トイレがあって、タクシーの運転手の休憩も兼ねたご用達となっている。私もここで一息入れて休憩する。
荒井山入口にあるセコマに立ち寄って、軽昼食材と飲料を買い込む。ここからは、交通量の多いバス通りを避けて、琴似川に沿った間道を上流へ上って行く。途中、宮の森中学校の横から宮の森2条17丁目の交叉点に出て、宮の森シャンツェ方面の道と分かれ、いよいよ磐渓峠への上りにかかる。休憩を兼ねて峠道の中腹にある曹洞宗「大乗院薬王寺」に立ち寄る。このお寺は、最近大規模な改修・整備と施設の増強に着手していたが、そろそろ全体的な完成が間近いようだ。因みに、このお寺には世界一の据置き型大鐘が入口の地蔵堂の屋上に鎮座している。
(宮の森中学校)
(峠道の中腹から市街を振り返る)
(宮の森シャンツェ遠望)
(大乗院薬王寺地蔵堂)
(供養塔と納骨堂)
磐渓峠の頂上脇には、由緒あり気な石段があり、上った踊り場に「御休息跡碑」が置かれている。これは、昭和3年に秩父宮殿下が来道の折、この地にスキー登行で休憩をとられた際、琴似村の磐の澤、小別沢の住民が集まりお会いした故事を記念して建てられたと碑文にある。このような道端のちょっとした史跡の存在は何かしらほっとする。ちょうど時刻も昼時、こちらも石段の端に腰掛けて昼食休憩とする。
(石段)
(御休憩跡碑)